多元世界 Pluriverse

京都クリエイティブ・アッサンブラージュの修了生主導でカンファレンスを実施していただきました。その場で、水野先生が翻訳を監修されたA. エスコバル『多元世界に向けたデザイン』(水野大二郎, 水内智英, 森田敦郎, 神崎隼人,監訳, BNN)についてポッドキャスト「敗者のつぶやき」(Apple/Spotify)の公開録音をしました。そのときの話しを文章でもまとめておきたいと思います。

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享楽のイノベーション

前回は、欲望のひみつについてご説明しました。欲望の水準だけで考えても、ひとびとのニーズや欲求を満たすことや、素晴しい体験を実現することだけでは、欲望は説明できないという話しでした。しかし、欲望を増幅させるだけでは、本当の意味で人々を熱狂させるイノベーションにはなりません。そこで欲望に関する議論を少し進めたいと思います。

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イノベーションの欲望

エステティック・ストラテジーの根幹に「欲望」の概念があります。欲望は悪いものだと思われているので、欲望をデザインするというと、少し誤解があるかもしれません。しかし、私たちはむしろ欲望を積極的に捉えることを提案しています。まず今回は、欲望のひみつを理解し、デザインの意味を捉え直します。

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セックスの不可能性

これまで2回(1, 2)に分けて、私たちのアプローチが、バトラーのジェンダーのパフォーマティヴィティの考え方から大きな影響を受けてきたことを説明しました。しかし、結局パフォーマティビティの考え方から微妙に離れていくことになりました。実践するだけならここまで知る必要はないかもしれませんがエステティック・ストラテジーの理論の根幹に関わるため、そのあたりの経緯をご説明したいと思います。

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ジェンダーとメランコリア

前回はジェンダーのパフォーマティヴィティにおける身体のカタさについて議論しました。次に、ジェンダーの呪われた側面について議論したいと思います。これが私たちのアプローチにとて、とても重要となります。ジェンダーについて考えるということは、人がどのように社会的な主体になるのかという問題について取り組むことです。主体がどのように形成されるのかという点について...

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ジェンダーのパフォーマティヴィティ

エステティック・ストラテジーの構想は、実はあまり明示的には議論していませんが、ジェンダーのパフォーマティヴィティの議論に大部分依拠しています。エステティック・ストラテジーを理解しやすくするためにも、一度ご説明しておきたいと思います。後編はこちらです。

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デザインの持続‹不›可能性 (後編)

前回は、持続可能性のためのデザインにおいて、自然など存在しないというところから出発する必要性を確認しました。では具体的に何ができるのでしょうか。企業の方々は真剣に持続可能性のために何をするべきかを考えています。しかし、それで生み出されるものが、例えば再生素材を使った商品や再生可能エネルギーで作ったサービスであったりします...

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持続可能性のためのデザイン (前編)

現在は持続可能性が経済活動の前提となっている時代です。しかし、持続可能性を、単に自然を守る、リサイクル素材を使うなどの問題に落とし込んでしまうと、持続可能性の問題から目を背けていることになってしまいます。持続可能性を考え抜いたとき、どういうアプローチが必要なのかをまとめてみました。2回に分けてまとめたいと思います(後編)。

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なぜビジネスにとってアートが重要か

なぜ今、アートであり、美学なのでしょうか? 特に、なぜビジネスにとって必要なのでしょうか? 結論から言うと、資本主義における価値の源泉が、資本主義の中心原理である「道具的合理性」を中断する動きに移っているということです。アートはこのような意味のシステムを中断し攪乱します...

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イノベーションとは欲望を深めること

先日の、持続可能性のためのデザインの記事に関していくつか質問を受けたので説明したいと思います。欲望を増幅させることがなぜ社会批判となり、持続可能性のためのデザインの根幹となるのかという点です。この点が完全には明確になっていませんでした。企業は欲望を増幅させ利益を上げるべきなのです...

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持続可能性のためのデザイン

京都クリエイティブ・アッサンブラージュを進める中で、持続可能性について聞かれることが多くなってきました。第二部をご担当いただいている京都工芸繊維大学の水野大二郎先生は、人新世におけるデザイン、サーキュラーデザイン、スペキュラティブ・デザインなどを推進されていますが、私が書いてきたこと(つまりエステティック・ストラテジー)とどのように整合するのかが見えにくかっ...

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私たちのアプローチ - エステティック

京都クリエイティブ・アッサンブラージュの第一期が終了しました。もう一度、私たちのアプローチを説明したいと思います。このアプローチは、これまで「文化のデザイン」、「歴史をつくるデザイン」などと呼んできましたが、やはり全く響かないので「エステティック・ストラテジー」という名前にしてみました。エステティック・ストラテジーは、これまでおよそ8年間やってきた私の研究成果の名称で、京都クリエイティブ・アッサンブラージュの考え方の土台になっているものです。

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